1ドル138円超!
ここ10年間じわじわと進んできた円安(対米国ドル)は、今年に入り一気に進み150円も視野に入ってきました。
長引く金融緩和による低金利の副作用と言えますが、
コロナからの景気回復のため金利が上げられない等で、この状況は当面続く若しくはより進む可能性もあります。
円安は海外からの観光客向けや輸出関連など一部の産業にとっては、海外の消費者が商品やサービスを安く買えるため景気回復の追い風となるでしょう。
ただ逆に日本人の海外旅行や原材料を輸入で賄う多くの産業にとっては、
価格の高騰が逆風となり、この問題が大きいとされる日本は今試練の時期かもしれません。
最近、外貨建て保険商品など、為替により毎月の支払額が変動するような金融商品に関する相談が増えました。
「このまま支払を続けて大丈夫なのか?」
「いま解約したら幾ら戻ってくるのか?」
「どのタイミングで契約したらいいのか?」
といったものが主な内容です。
過去に今より円高で購入された商品は、
円に換算すると想定以上に貯蓄額が支払額を上回っている可能性もあります。
為替が影響する金融商品等は、円安下で買いにくい一方、
昨今の海外諸国の金利上昇により積立利率が急激に上がり、非常に売れている商品も出ています。
従来進めてきた対策も、このように経済状況が大きく変化するタイミングで見直してみることも必要かもしれません。
ただ本来どんな目的でその金融商品を購入したかや、商品設計の仕組みについて改めて確認し、自身のライフプランと照らし合わせ正しく判断をすることが賢明かと思われます。
さて老後のための資産形成をはじめ、金融商品の目的は様々ですが、
自身で使いきらず最終的に残ったものは相続財産となります。
金融商品のなかでも特に生命保険を利用する場合、
保険金として指定する相続人へ相続税がかからないカタチで残すことも可能です。
ご家族など大切な方へ財産を残すことを考えた場合、その財産が継承者にとって、
●必要なもの
●価値の高いもの
●使いやすいもの
だと喜んでもらえるのではないでしょうか。
前述のように為替や市場金利がプラスにもマイナスにも作用する金融商品も一つの財産ですが、
逆に作用する金融商品や、或いは貴金属や不動産といったそのような影響をうけにくい財産もあります。
10年後や20年後がどのような世の中になっているのかは誰にもわかりませんが、
その時の状況に応じて財産構成を見直すなど的確に判断し対応していくしかありません。
ご自身のために築いた財産もいずれ後継者へ引き継がれることを考慮して、
いかに効率よく豊かな老後や安心できる相続を迎えることができるか、
長期的な視点で計画的に進めていかれることをお勧めしたいと思います。